スピーチが苦手な人の多くは、「頭の中がまとまらない」「何から話していいか分からない」と悩んでいます。でも実は、話せない理由は簡単。頭の中で起きた出来事を言語化できていないからなのです。
今日は最近私に起きた出来事と、それを言語化し、1分スピーチにする方法を実践でご紹介したいと思います。
幸せの循環
「ゆりさん、●●の申請、もうされましたか?」
ある金曜日の昼休み、子どもの学校を通じて知り合い、近々ランチをご一緒する予定のKさんからのLINEがありました。「え?これって私も申請できたの?」忙しい日々、学校からのお知らせもあまりきちんと見ていなかった私はハッとして文書を見直しました。
確かに、文書を見る限り、申請の対象が去年より広がっています。今までの「思い込み」から、お知らせをスルーしていた自分、申請最終日というタイミングで教えてもらい、とても助かりました。
そもそも、Kさんは最近知り合い、連絡先を交換したばかりで、それほど親しい、という関係性の方ではなかったのです。子どもの学年も違います。でも、そんな私にも「勇気を出して」連絡してくれたことが本当にありがたいと思いました。
その後私は、他のママさんにもお伝えしたいという気持ちになりました。直接繋がっている人、グループで繋がっている人に(日本との時差も気になりつつも)、思いつく限りLINEを送り続けました。その日は仕事もかなり忙しい日だったのですが、Kさんの行動を受け、「(それほど親しくなかった私に連絡をしてくれたことを受け)自分も恩返ししたい」という気持ちが働いたのです。
私の連絡を受けたママさん達の中には、すでにこのお知らせを見て、申請をされていた方もいましたが、大半の方は「知らなかった」「対象外だとスルーしていた」という方が多く、とても感謝されました。私はKさんの親切行動を受け、便乗しただけでしたが、「シェアできて良かったな」ととても嬉しい気持ちになったのです。
このことを受け、私が感じたことは「今、自分のできることで人の役に立つことがあったら、できる限り行動しよう」ということです。今回のことで感じたのは「幸せは循環するもの」だということです。Kさんがこの情報をお一人でそこだけに留めていたら、私やその他の人は知ることはありませんでした。私についても同じです。でも、この情報をシェアすることで、「申請により受けられる補助」という幸せが循環したのです。これって、とても素晴らしいことだなぁ、と思ったのです。幸せを一人占めするのはもったいないですからね。
1分スピーチを「3 STEP」で作る
それでは、この実体験を使って「誰でも簡単に1分スピーチが作れる3 STEP法」をお伝えします。以下のように3 STEPに分けて書き出してみましょう。
STEP1:出来事(何が起こったか?)
最近知り合った子どもの学校のママさん(Kさん)から、ある申請に関する情報を教えてもらいました。
私はお知らせを見たことがありましたが、勝手に「対象外」と信じ込んでいました。
教えてもらわなければ申請することもありませんでした。
STEP2:気づき(何を感じたか?)
Kさんがそれほど親しくなかった私にも、貴重な情報をシェアしてくれたことに、本当に感謝しました。
その日は申請最終日でしたが、「私もこの気持ちを誰かにシェアしたい」と思い、知り合いの保護者の方々に
同じ情報を送ったところ、多くの方から感謝の言葉をいただきました。
STEP3:行動(これからどうするか?)
自分の時間は限られていますが、自分のできることで人の役に立つことがあったら、
できる限り行動すべきだと思いました。
幸せは循環するものだから、一人占めするのはもったいない。
これからも、良い情報は積極的にシェアしていこうと決めました。
完成した1分スピーチ
最近、子どもの学校のママさん(Kさん)からある申請に関する情報を教えてもらいました。私はそのお知らせを見たことがありましたが、ざっと見ただけで勝手に自分は「対象外」と信じ込んでいました。教えてもらわなければ申請することもありませんでした。
私はKさんがそれほど親しくなかった私にも、貴重な情報をシェアしてくれたことに、本当に感謝しました。その日は申請最終日でギリギリのタイミングでしたが、「私もこの気持ちを誰かにシェアしたい」、「もし間に合うならば」と思い、思いつく限り、知り合いのお友達に同じ情報をシェアし続けました。その結果、多くの方から「知らなかった」、「教えてくれてありがとう」という感謝の言葉をいただきました。これもKさんが情報を教えてくれなかったら起きなかったことですし、教えてもらった私がその情報を「独り占め」していたら起きなかったことです。
自分の時間は限られていますが、自分のできることで人の役に立つことがあったら、できる限り行動すべきだと思いました。幸せは循環するものだから、一人占めするのはもったいない。これからも、良い情報は積極的にシェアして「幸せを循環」していこうと決めました。
なぜ「書く」ことが大事なのか?
このように、自分に起きた出来事を3 STEPで書き出してみると、以下のような効果があります。
- 言語化の効果:頭の中の感情や考えが整理される
- 記憶の定着:書くことで記憶が定着する
- 論理的思考:文章にすることで論理的な思考になっているかを判断できる
- 客観視できる:文章にすることで客観的な視点で確認できる
これら4つの効果により:
内容が整理される → 何を話すかが明確
記憶が定着している → 詳細まで話せる
論理が通っている → 聞き手が理解しやすい
客観的な視点がある → 適切な表現で話せる
結果として、「話すことがない」「何から話していいかわからない」という悩みが解消され、自信を持ってスピーチできるようになるのです。
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私の場合も、この経験が自分の中で大きな気づきにはなっていたものの、この3STEPで書き出すことで、このようにスピーチのネタにまで昇級させることができました。
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3 STEPをやってみよう!
次はあなたの番です!以下を埋めてみて下さい。
STEP1(出来事):最近、どんなことが印象に残りましたか?
STEP2(気づき):それを通じて、何を感じましたか?何に気づきましたか?
STEP3(行動):この経験を踏まえて、これからどうしたいですか?
ポイントとしては、決して大きな出来事である必要はありません。「コーヒーがおいしかった」、「電車で席を譲った」、「同僚に褒められた…」などの小さなことでOKです!5分で書き終える気持ちで、気楽に挑戦してみてくださいね。
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